一般相対性理論の修正について
初めて相対性理論に触れたのは、多分小学校の頃、父の会社の夏祭りの出店の古本屋で買ったSF小説だったと思う。今はすでに無くしてしまった本だが、光の速さに近い宇宙船がターンんした時に、1年を飛び越した、と言うような記述があった覚えがある。子供心にもおかしな話だと思ったものだ。
それ依頼、折に触れて科学雑誌などで相対性理論の説明などを読んで、疑問は増えたり解決したりしていった。でも、その説明でも解決できない疑問がいくつも残った。だから、今でも一般相対性理論が正しいとは思えていない。(特殊相対性理論が正しくて、既に古典になっているのは承知している。あくまで一般相対性理論の話。)
ただ、間違っていると言葉で繰り返しても、そこから何か新しいことが言えなければ、ただの子供のわがままと同じなのも承知しているつもりだ。
それについて自分なりに考え続けた。もちろん、常ではなくふと暇になった時、(なぜか冬が多い)素人なりにパズルの問題のように考え続けた。
結果、こう理論を修正したら、自分の今までの疑問を解消できて、尚且つ、一般相対性理論と量子力学を一体に理解できそう、というアイデアが生まれた。手前味噌ながら悪くないアイデアだと思う。
個人的にはこれでおおよそ納得はできたつもりだ。ただ、ネットを見回しても、同じようなアイデアは見つけられていない。どこかに公式に発表する気も無い。専門外であるし。それでも、自分の考え続けて来た時間を考えると、ネットのどこかに残しておきたいと思ってここに書いておくことにした。
笑ってくれてもよし。もし誰かが発展させて何かのネタにしてくれるなら望外。
納得できない一般相対性理論関係の問題
1。ブラックホールとワープ、時空の穴
中心に特異点が生まれる理論が正しいとは思えない。
2。光子のエネルギーは質量を持つのか持たないのか。どっちかはっきりしろ。
3。運動エネルギーは重力場を作らない。なのに回転エネルギーは重力場を作る。
なら、対向して少しズレた軌道を、2つの質点が向かい合うように飛んできた場合、すれ違うなら重力場を作らず、すれ違う瞬間手を取り合って回転を始めたら重力場を作ることになる。もちろん、全体のエネルギーは同じ。
4。相対性理論なので、観測者ごとに別の宇宙が描像されてしまう。
5。空間の歪みが重力で動きが曲がってしまうから落下になる。なら静止しているものはなぜ落ちる?
6。物体はニュートン力学にそって落ちる。なのに光だけその2倍落ちるのはなぜ?
7。ポテンシャルエネルギーってそもそも何?
この殆どについて、以下の思索で回答は得られたと思う。
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さて、一般相対性理論の穴、というか、私が修正すべきと思った点について。
まず、私も一般相対性理論は、素晴らしい推定に元づく理論だと思っている。重力を4次元空間の曲がりとして捉えて、一つの式にまとめているのは、ネットの解説ページで追っていくことしか出来ないが、確かに美しいと思う。アインシュタインが天才と謳われたのも納得である。だから、空間の歪み周りの計算式は私の批評する対象ではない。そもそも数学者が何年もかけて練り上げた式なのだから、そこには間違いは無いだろう。では、どこが間違っているのか。
私は一箇所、ある意味先入観から決められてしまったところがあることに気づいた。
それは E (エネルギー)だ。
当時(今も)エネルギーは物質と可換である、だから、エネルギーは質量と同様に空間を歪める、として、質量をエネルギーに換算の上、エネルギーが空間を歪める形に定式化されている。
だが、これは正しいだろうか。質量が空間を歪めることと質量がエネルギーに変換できることは既知だ。でも、エネルギーそのものが空間を歪めることを証明した人は誰もいない。
この疑問を強調しておく
エネルギーそのものが空間をゆがめることは証明されていない
逆に、質量が、エネルギーの取りうる状態のうちで空間を歪める特別な状態でないとなぜ言えるのか。とはいえ、これを証明する必要がある。
まず、相対運動で変化してしまう運動エネルギーは空間を曲げない可能性がある。だが、これを証明するのは難しい。
そこで、第2に、光子(電磁波)のエネルギーで考えてみる。
そもそも、光子には質量はない。慣性質量も無いし重力質量もない。でもエネルギーはある。
もし、光子が、そのエネルギーに応じた重力場を持っていたらどうなるだろうか。
ある物体の横を通過する光子の作る重力場を考えてみる。
物体側から見た時
ある物体の作る重力場で光子の軌道が変化し、光子の軌道の変化に伴い変化する重力場の変化で物体の軌道がわずかに変化するだろう。これは作用反作用の法則に従っていると言える。
光子から見た時
光子の作る重力場である物体の軌道がわずかに変化し、この軌道変化に伴う重力場の変化が光子に伝わる・・・ことは無い。
理由は単純で、重力の伝わる速さは光速だからである。光子は常に最短距離を走る。そして、この軌跡を斜めから追いかける重力の変化は、光子に追いつくことができない。
つまり、光子から見ると作用はしても反作用を受けないことになる。
下の図で説明する。たとえば、ちょうど音速で飛ぶ飛行機から音がどう広がるかとこの問題は同じである。音源が動いていないとき、音は等方的に広がる。音源が動いている時、音の広がりは不均一になり、音源が音速に達すると右の図のように進行方向に音は広がらなくなる。これと同じく、光の進行方向に光の重力場は(もしあったとしても)広がらない。かならず自分自身より後ろに広がる。この後ろ側の重力場によって発生した相互作用は、光に追いつくことはできない。
両方から見た時の物理現象が異なる場合、前提が間違っていることになる。つまり、光子は重力場を持たない。重力質量も持たない。さらに言うなら、光速で走る粒子は遠隔力を持たない、と言うことだ。
改めて言うと
飛ぶ光子が重力場(重力質量)を持つと、作用反作用の法則に反する
では、改めて重力場を作る質量とは何かを考える。ここでも重要になるのは光子である。
光子に質量がある前提で量子論が正しいことを説明した議論がかつてアインシュタインとボーアの間で戦わされたことがあった。そう、光子箱の議論である。
この思考実験の詳細は「量子革命」などの書籍やインターネット上のHPを確認してもらいたい。
そして、ボーアとアインシュタインとの議論で、光子箱の思考実験において不確定性原理を満たすためには、光子数に応じて光子箱の重力質量が変化することが必要(変化するから不確定性原理が成り立つ)、との結論に達している。
余談
この話を知った当初、そもそも光子に質量が無いといいながら、普通に議論で光子の質量を持ちだしてくるアインシュタインは一体何を考えているのかと相当混乱した覚えがある。(本の中では、光子箱のエネルギーが光子分変化するから、と言っていた)この疑問は長く私を悩ませた。
これに似た思考実験として、光子を内側が全反射面になっている箱に入れて、箱を加減速するというものがある。この時、箱の内壁にぶつかる際の相対速度が加速軸の前後の面で変わるのでドップラー効果で変化する光子のエネルギーの分だけ慣性質量が増えたように見える。慣性質量が増えるなら、重力質量も増える。重力質量が増えるなら、重力場が発生しているはず、となる。
改めて言うと
光子箱内の光子は質量を持ち、重力場を持っている
さあ、矛盾する結論が出た。この矛盾を解消する説明を私は見たことが無い。
そこで、大分悩んだ結果、自分なりに説明してみた。上の結論を下の様に変えればよい。
捕らわれた光子は質量を持ち、重力場を持っている
自由に空間を飛ぶ光子には重力場が無くて、箱に囚われた光子には重力場がある。これは一見すると矛盾が解消していない様に見える。しかし、新しい知見は矛盾の中にある。
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この2つの状態の違いは何か。いずれも空中を飛んでいる時は同じはず。なら、違いは、「反射」にしかない。「反射」とは「相互作用」であって、すなわち力のやり取りであり、仮想粒子のやり取りでもある。つまり、仮想粒子のやり取りにこそ重さがあるのでは、と言うアイデアである。
厳密にいうと、光子が仮想粒子である場合もあるので仮想粒子そのものに重さがある、というアイデアは成り立たない。私のアイデアは、「相互作用=力=仮想粒子の生成・消滅」という現象が重さを持ち、空間をゆがめる、とかんがえるものである。
ここで、疑問3の回転運動の疑問に戻ろう。まっすぐ飛んでいる物体にはエネルギーに伴う重力場がなくて、回転する物体には回転エネルギーに応じた重力場があると言う。この力に重さがあるというアイデアは、内部に張力が発生している回転運動が作る重力場を説明出来そうに思える。
しかしながら、反射が多ければ質量が多くなる、となれば、一つの光子の質量が、箱の大きさに反比例することになるのではとも思える。でも、これは、光子は光子箱の内部で定在波化していると考え、壁面での電界強度が0になるよう打ち消す大きさの仮想粒子が常に発生していると見なすことで、箱の大きさに関わらず振動数に比例した仮想粒子の発生・消滅が起こっているとみなすことができる。
改めて言うと
飛ぶ光子と捕らわれた光子の違いは相互作用の有無である
さて、現在の量子力学の標準理論では、素粒子には元々重さがない、とう言うことになっており、素粒子とヒッグス場の相互作用で重さが現れる、となっている。重い粒子ほどヒッグス場とよくぶつかり、軽い粒子はそれほどではない、とされる。相互作用、すなわち、そこには仮想粒子の生成と消滅が存在するはずである。
https://heas.jp › lecture › files › iso.pdf
p15、16より引用
ある素粒子を相対速度0で観察する時も、その周囲にはヒッグス場との相互作用による仮想粒子があるはずであり、相対速度0と言うことは、ある意味単振動を表していると言える。
と言うことは、仮想粒子による右へ行く力と左へ行く力が(もしくは前と後ろ若しくは上と下、もしくは時間軸を前後に揺らす縦波が)交互にかかっていることになる。これはある意味、単振動する波と見做せる。
素粒子の素の質量は本来0。ということは、質量に相当するエネルギーはこの仮想粒子の振動が担っていることになっているので、この振動エネルギーは素粒子の静止質量エネルギーと等しいことになる。
素粒子とヒッグス場が相互作用する頻度(強度)はHiggs Coupling Parameterと言い、質量に正比例することが知られている。つまり、この相互作用の周波数は質量に比例する、ということと本質的に同じことを言っているのではないか。
https://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp › ~asai › Lecture › Lec1.pdf
p7より引用
実際、誤差の範囲で一致しているといえる。
波の振動数をνとする。振動数をエネルギーに変換する比例乗数はプランク定数hが有名だが、とりあえず比例乗数をかけて振動エネルギーをahνとすると(aは比例乗数)ahν=mc*c、空間方向には静止し時間軸方向に光速度cで動いている波と見做せるので、時間軸方向の波長はah/mcとなる。この様子を下の図に示す。
さて、ここでローレンツ変換を考える。速度vで動く観測者から見ると、この、過去から未来へ向かう波は4次元空間を斜めに進んでいるように見える。そして時間軸が傾くのと同時に現在の面が同じ割合で傾く。もちろん、波の面は傾いた現在に対して並行である。
さて、これを観測者の現在の面(x軸上)で見ると、斜めに傾いた波が空間方向にゆったりとした波を作っていることがわかる(赤点線内)。この波の周期は簡単に計算できて
ah/mv
ここで、aが1であったなら、
h/mv
そう、これはド・ブロイ波だ。相対速度が大きいとなぜか波長が短く見える波だ。相対速度0で波長無限大、の意味がよくわからなかったが、上の図だと、なぜ波長が無限大になるかがわかる。ついでに、時間軸側に沿った波の波長はコンプトン波長だ。これに意味がないとは思えない。aは、つまり1なのであろう。
ただ厳密に計算すると、ここにローレンツ係数がかかってくるので、下の図のようになる。
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ここまでのところをまとめると、重力質量の起源をエネルギーではなく相互作用の媒体である仮想粒子だと仮定すると、素粒子とヒッグス場の相互作用からド・ブロイ波が出てきた。
そして、このド・ブロイ波は、素粒子の本体ではないので、先行波として考えるのが適当だ。
改めて言うと
相互作用(仮想粒子の生成と消滅)が質量を担っていると考えると、ローレンツ変換から量子力学のド・ブロイ波が導ける
同時に、必然的に「物質波=先行波」というモデルになる
余談だが、aが1であると言うことは、ヒッグス場と素粒子の間の相互作用のエネルギーはhνという光と同じ特性を持っている、と言うことである。しかし、ヒッグス場はスピンも電荷も持たない。と言うことは、スピンを持つ光子は、この力の媒介にはならない。では何か。一つ候補がある。スピンのない光子、そう、縦波の光子である。これは縦波であるために、もし飛ぶと光速を超えてしまう瞬間がある(そもそも一般に縦波は横波より速い)ため存在しないと考えられてきた。しかし、素粒子の周りで飛ばない光として存在することは否定されていない。
宇宙のエネルギーが飛ぶ光、物質のエネルギーがスピン0の光に担われていると言うアイデアはなかなか面白いのではないだろうか。
おまけのおまけにブラッグ電子がなぜ質量が無くなるか。これは、縦波であった電子周囲の仮想光子が、周囲からスピンを得、通常の光子へと変わった状態と見做せる。
この相対速度のある観測者から見た波を観測者がどのように観測するだろうか
速度のある物体を見た時、その相対論的質量は重くなる。そして、その固有時はゆっくりとなる。粒子の質量が振動数であるとするとき、移動する時の振動数は、重くなるから増えるのか、固有時がゆっくりになるから減るのか。
これは図示すれば明らかだが、振動数は減る。これは上の図の①に示すように波の時間軸での位相を観測者の時間軸に伸ばせば明らか。ところが、波の位相を観測者の時間軸を横切る波で測ると振動数は逆に増える。これが相対論的質量の増加にあたり、測るべきでない軸で周波数を測った結果、見かけの質量が増えていることにあたる。これは上の図の②にあたる。
例えば、この波が観測者の位置で跳ね返るとする。そうすると、観測者の時間軸上に、ローレンツ係数γ分の1に縮んだ波が一瞬発生する。そして、これが計測される粒子の総エネルギー(静止質量+運動エネルギー)になる。だが、これは実際には存在しない見かけの質量であることは明らかである。真の質量は波の時間軸(波の世界線)上の周波数である。しかし、現在、素粒子のエネルギーは重心系での衝突で計測している。これは、見かけの質量を測る行為そのものである。
なお、時間軸方向の振動のエネルギー(速度vの世界線に沿った分)と、空間方向の振動のエネルギー(物質波)の合計は常に静止状態の時と同じになる。つまり、運動エネルギーによる振動数の変化はない。イコール、運動エネルギーは重力場を作らない。
さて、次に重力場を考える。重力場に物が落ちると言うことは、粒子を波として見た時どのように言えるか。重力場の左横に未来に向かって進む波を考える。重力源に近い側の時間の流れが遅いため、図のように未来を上に取った時、波が右上がりの形となる。
ローレンツ変換の図を見ると明らかなように、x-t図で右上がりの形となる波は右に進む波である。すなわち、上の図では、時間が進むに従って重力減の方向に波が曲がることがわかる。これは落下である。
つまり、重力は(4次元)空間の歪みとよく言われるが、一般的な重力の本体は、重力場の中での時間の遅れによる物だと言える。
改めて言うと
重力場は4次元空間の歪みと言われるが、本質的には時間方向の歪みことである。時間方向の歪み、つまり時間の遅れが重力の本質である
次にポテンシャルエネルギーについて考える。粒子の静止質量が仮想粒子の振動エネルギーであるということと、重力場の本質が時間の遅れということは、ポテンシャルエネルギーを失うと言うこと=振動の周波数が下がること、と同じなのは直感的に理解できる。
例えば、ある粒子とその反粒子を重力場の十分遠くAから、時間の流れる速さが半分になるところBまで下すと、静止質量の半分のポテンシャルエネルギーを取り出すことができる。そして、場所BでもAでも物理法則が同じであるという前提から、Bの位置で対消滅を起こした時、発生するγ線の振動数は、Bの位置の時計で測った場合Aの位置での結果と同じ(物理法則は場所に寄らず同じ)だが、Aの位置の時計で考えればAの位置でのγ線の半分になる。つまり、元の静止質量のエネルギーの半分のγ線になる。そして、トラップされない光は重力質量を持たないため重力ポテンシャルを登る際もエネルギーは変わらない。つまり、重力場の外には重力場の中に下ろした時のポテンシャルエネルギーとγ線のエネルギーの合計を取り出すことができるが、これは元の静止質量のエネルギーと同じとなり、エネルギーが保存していることになる。
なお、光に重力質量があるとすると、重力場の外に取り出したガンマ線のエネルギーが上の図より小さくなってしまうためエネルギーが保存されなくなる。エネルギーが保存されるためには、光には重力質量はない。このため、光のエネルギーは重力質量=重力場を持たない。このことがここからも言える。
重力場での光の曲がりについて
この時間の遅延による光子の重力場周辺での曲がりを計算すると、ニュートンの予想に一致する。つまり一般相対性理論の予想の半分になる。
これは、空間の局所平坦性の影響を含めていないためだ。局所平坦性は空間が連続していて、どこでも特殊相対性理論が成り立つという条件である。この物理的な意味は、ある地点において時間軸の物差の歪みと、空間軸の物差の歪みが、等量逆向きである、ということである。
例えば、重力場から十分遠いところと比較し、1%時間の遅延がある(時間の物差が伸びる)場合、その地点の空間の物差が1%縮む(空間が伸びる)、ということだ。
このため、重力場の横を通る光は、時間の遅延に従いニュートン方程式に従って曲がり、そして空間の伸びによって同じだけ曲がる結果になる。結果、光の経路にはニュートン方程式の2倍の曲がりが発生する。
ここまで、空間をゆがめる原因がエネルギーではなく力ではないかというひらめきから
物質波の由来の説明、
回転運動のエネルギーに重力場があり平行運動のエネルギーに重力場が無い理由の説明
重力場の説明
ポテンシャルエネルギーの説明、
をしてきた。空間の歪みの原因をエネルギーから解放したことで、現在の宇宙論の問題である局所性の問題も解決できたと思う。
この後は、間をおいて、重力場の本質や素粒子の起源、真空のエネルギーの由来と真空が不安定である理由等々について、アイデアではあるが書いてみたい。
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